「どうしてあの人は、ありがとうと言われて『どういたしまして』の返しが面白いんだろう?」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
相手に「ありがとう」と言われた時に、反射的に「どういたしまして」と返すのは、
もちろん間違いではありません。むしろ正解です。真面目に返すのであれば尚更です。
でも、たまにいるんですよね。そこをほんの少しだけズラして、場の空気をやわらかくする人。
僕も以前は、完全にテンプレの回答みたいに「どういたしまして」で即終了するタイプ。
会話は綺麗に終わるけれど、面白さは生まれない。どこか寂しい気もする感覚。
けれど返しが上手い人を観察していて分かったことがあります。
面白い返しをする人は、言葉をひねりが上手な人だけではなく“会話をもう半歩”続ける人なんです。
この記事では、どういたしましてと返す時の面白い返しを、5つの視点で紹介します。
どういたしましてと返す時の面白い返し①:もう一段階“感謝”を上乗せして返す
相手に「どういたしまして」と返した瞬間、普通はそこで打ち止めです。
会話としては、きれいな着地。それで何も問題は無いですが笑いは生まれません。
でも、面白い人はあえて会話を続けます。
そこで会話を終わらせることもできるのに、終わらせない。
たとえば、相手に対して、
「いやいや、こちらこそ“どういたしましてと言わせてくれてありがとう”。」
といったように、
相手の「ありがとう」に対して、もう一段階“感謝”を上乗せして返す。
思わず相手も「え?どういうこと?(笑)」という感情になって、クスっとした笑いが生まれます。
ここで大事なのは、大げさにしすぎないこと。本気の美談にすると重くなります。
少しだけ誇張して、でも本気半分、冗談半分くらいの温度感でさらっと返す。
「どういたしまして」という言葉をゴールにせず“もう一往復”続ける意識を持ってみる。
たったそれだけです。それだけで、会話がちょっとだけ温度感を増します。
どういたしましてと返す時の面白い返し②:“自分を自分でネタにする(いじる)”
「どういたしまして」と言う代わりに、そこに“役職”や“肩書き”を足してみる。
たとえば、相手に対して、
「本日のサポート担当、大変光栄に思いました。また心待ちにしております。」とか、
「また何かあれば、専属サポーターとして、すぐに駆けつけますので。」のように、
自分を少しだけ面白おかしく大げさな存在(上の例文で言う法人みたいな)にしてしまう。
ポイントは、相手をいじらないこと。
あくまで自分側を勝手に盛って、その設定で「どういたしまして」の代わりに振る舞う。
ここがとても重要だと感じています。
自分を大げさに扱うことで、
「この人、ボケてくれてる(笑)」と相手に感じ取ってもらい、場は軽くなります。
笑う対象のベクトルが自分の方に向いているからです。相手はそれを見て笑ってくれる。
これが逆に、相手を盛る方向へ行くと、状況によっては気を遣わせてしまう。
だからこそ“自分を自分でネタにする(いじる)”方が安全なんですよね。
そうすることで、相手も自然と「この人と話すの楽しいかも」と思ってもらいやすくなると思います。
どういたしましてと返す時の面白い返し③:軽い“貸し借りの冗談”で返す
これは少し遊び心が必要ですが、意外と使いやすい返しだと思います。
相手に「どういたしまして」と言う代わりに
「あとで夜ご飯のお店のURL送りますね。」とか、
「次はコーヒー1杯で手を打ちますよ。」
のように、感謝の“対価”をこちらから提示する。もちろん本気ではない前提で。
だからこそ、言い方が柔らかいことが重要です。ここで真顔だと怖くなってしまいます。
軽く笑いながら、さらっと言う。あくまでも冗談であって説明しないし回収しない。
この返しが成立するのは、すでに相手との関係性が良い状態、仲が良い相手です。
反対に、距離感がある相手には使わない方が良いと思います。
でも、ちょっと打ち解けた相手なら、この軽い“貸し借りの冗談”は場を和ませます。
相手と小さな共同関係ができると、少しだけ距離が縮まる気がします。
「どういたしまして」で終わるはずの会話に、ほんの少しの遊び心を足す。
それだけで、空気はやわらぎます。そしてその空気は、言葉以上に記憶に残ります。
無理に笑いを取りに行く必要はない。ただ、少しだけ余白を作る。本当にそれだけです。
どういたしましてと返す時の面白い返し④:「壮大な話」にスケールを拡張する
相手に「どういたしまして」と言う代わりに、急に話のスケールを大げさにする。
たとえば、相手に対して、
「これで世界が少し平和になりましたね」
「歴史に刻まれるレベルの出来事でした」
のように、明らかに冗談で返していると分かるレベルで返す。
この返しの良さは、誰も傷つかないこと。
自分も相手も持ち上げつつ、あくまでフィクションの軽い“いじり”で笑いを作れる。
日常の小さなやり取りなのに、とんでもない大業を成し遂げたみたいな雰囲気で返す。
“どういたしまして”という定番の場面が、少し面白おかしい空気感を生みます。
このスケール感の大げさなズラしは、共感をしながら笑いを生む方法のひとつです。
大事なのは、やりすぎないこと。
あんまりしつこく大げさにし続けると相手は不快感を抱き始めると思います。
あくまで一言。一瞬で終える。現実離れした壮大感。でも分からなくもない。
その“わかる大げさ”が、一番ちょうど良いと感じています。
どういたしましてと返す時の面白い返し⑤:急に真面目モードで語り出す
意外ですが、面白い人ほど「真面目風」に返すことがあります。しかも突然に。
「どういたしまして」と言う代わりに、
「いえ、人は支え合って生きていますから。」と急に人間哲学みたいなことを言い出す。
しかも、本気なのか冗談なのか、一瞬わからないトーンで話している。
相手も思わず「ん、どうした?(笑)」とツッコミたくなるような返しです。
でもこの“半歩だけズラす”ような感じが、放たれた言葉の後にじわっと効いてきます。
ポイントは、本気で語らないこと。長く続けない。深掘りしない。一言で止める。
それ以上続けると説教みたいな雰囲気になってしまうので、やめた方が良いと思います。
“どういたしまして”と変えす場面に、あえて真面目さを出して返す。でもすぐ引く。
この切り替わりが、「なにそれ?(笑)」と思わず笑いを生むことがあります。
冗談と本気の境界線を跨ぎながらボケる。それがこの返しの面白さです。
まとめ|どういたしましてと返す時の面白い返しは“相手との距離感を感じ取る力”から生まれる
「どういたしまして」の代わりの面白い返しは、特別な才能が必要なわけではありません。
ほんの少し、視点をズラして想像するだけです。「無」になって発想してみる感覚です。
大事なのは、
- あえて感謝を上乗せして返す
- 自分を自分でネタにする(いじる)
- 遊び心のある貸し借りの冗談で返す
- 話のスケールを大げさにする
- 急に真面目モードで語り出す
これらはすべて“相手との距離感を感じ取る力”から生まれるものだと思います。
無理にウケを狙わない方が良い。
むしろ、「ここで終わってもいいや」と思える余裕がある人ほど、面白い一言を足せるんです。
僕は、会話に面白さを見出していない時は、会話をうまく締めることばかり考えていました。
何事もなく綺麗に終わることが正解だと思っていましたし、当たり前だと思っていました。
でも今は、会話を締めるよりも、もっと面白い展開があるということを知りました。
本来は、前者・後者のどちらも選べる状態が、本当の余裕なのかもしれません。
ほんの少し肩の力を抜いて、一言だけ遊んでみる。とにかく「無」になって全体を見る。
それだけで、いつものやり取りが少しだけ面白いものに変化していきます。
無理せず、盛りすぎず、でも少しだけズラす。そのくらいが、ちょうどいいんです。


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